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株式会社ATOMS
株式会社ATOMS 代表取締役 小林義鷹さん

「一念一丸一極」



株式会社ATOMSは飲食店を経営している会社です。「やっさもっさ」、「はちきょう」など数店舗の経営をしています。そのATOMSの代表取締役 小林義鷹さんにインタビューさせていただきました。

― 一念一丸一極 ―

小林さんの座右の銘は「一念一丸一極」。これは思い・団結・結果という意味で、「一つのことに対して一丸となって取り組まなければ一つのことは極められない。」一つのことを極めるというのはそれほど難しいという。今の人はあれもやりたい、これもやりたいとやりたいことが多すぎる。一つのことを一丸となってでさえそれを極めることは難しいのに、それでは極められるはずがない。

「確かに人それぞれの生き方や考え方などに違いはある。だからこそ、チームとしてまとまることは難しい。一人きりで何かを極めるのはもっと難しいし続かない。自分の役割やポジション、己というものを理解し、支えあい、ともに切磋琢磨する。個人というのは組織ありき、会社の方針ありきである。チームとしてまとまりが出来ればそこにチームをまとめる者があらわれるし、チームの人それぞれに役割が生まれる。その役割こそが自分らしさだ。お金をもらうということはプロであるということだ。プロである以上、成果は出さなければならない。自分自分と自己主張ばかりするのではなく、時には組織を考えて動くこと、自分を律することも必要だ。」小林さんはこう語った。

― 株式会社ATOMS設立 ―

小林さんは元々、グループ会社の中で、一事業部、一役職者として働いていた。しかし、そこで働くうちにお店を一つ任され、それことをきっかけに'99年に「すすきのコロシアム」という格闘技バーを開き、翌年「やっさもっさ」という九州料理屋を開店。’05年株式会社ATOMSを設立する。しかし、起業に至るまでの経緯は、単に人から言われたからやるという受け身的なものではない。ATOMSの独立は小林さんが一人きりで行ったものではなく、一緒に独立をした仲間がいた。小林さんの中では、自分についてきてくれるスタッフがいる以上、「そのスタッフたちを守らなければ、自分に力をつけなければ」という使命感が大きくなったそうだ。

小林さん言う「代表取締役という仕事をしているのは飽くまでも役割であって、偉いとか偉くないとかそういうものは存在しない。部下のことをまるで家来のように自分に仕えるのが当然だとは思わず、あくまで同じ目標を持ち、ともに努力する『仲間』だ」そうだ。「人にはできること出来ないことがある。役割がある。自分はどういう役割をしたいのか、出来るのかをしっかり考え、その上でチームを考える。時には相手に対して欠点を率直に、はっきりと言ってあげることも必要だ。」

ATOMSは代表も社員も肩書などに縛られず、誰もが自由に意見を交換しあえる環境を作っている。だからこそATOMSはお互いを高めあうことが出来る。「互いに素直な意見を出せるようになるには、どちらかが遠慮をしてはだめ。相手にばかり求め、自分はやらずに勝手に評価だけする。そんな関係になってしまうと肩書に縛られてしまって活発な意見交換はできない。」小林さんはこう語る。

― 次世代へ ―

小林さんは、組織がうまくいくためにはどうすればいいのか、問題に直面したとき組織としてどう向かい合うのか、個人はどのように動くべきなのかを考えることが必要だという。時には自分を押し殺し、我慢するということが必要であり、やりたいことだけやって、やりたくないことは全くやらないのでは、社会が成り立たない。社会が成り立つということはやりたくないことを我慢してやっている人がいるから、何もやらずに生きていける人もいるのだ。組織でもそうだ。組織に属している以上、我慢は避けられない。個人が我慢をして共同で何かに取り組む。それが社会だ。そのような考えを持ち組織というものを大切にしている。「おいしい魚を食べられるということは、どこかで漁師が命をかけて魚を獲っているからだ。誰も何もせずにおいしい魚など食べることはできない。」小林さんは社会という大きな観点で物事をとらえており、さらに次世代へ何を残すかという長期的な展望をもっている。

「企業というのは三代と続くような会社であるべきであり、会社に関わっているスタッフ本人やその家族、その子供が幸せになれることを理想としている。そしてビジネスというのは次世代に何を残せるかというものだ。」

小林さんはいつでも自分の席を譲る覚悟はあるし、しがみつく気もない。3代と続く会社を作る上で、長い目線で考えると、自分が代表であることでメリットが生まれないなら、すぐに辞める覚悟もあるという。「普通の起業家はずっとトップであり続ける。しかし、私は自分が会社の役に立たないと自覚したら誰かに席を譲るという覚悟がある。」小林さんはそう語った。

― win-win-win ―

そんな小林さんには飲食業界の体制を変えるという目標がある。これまでのwin-winの直線的な飲食店と消費者の関係ではなく、win-win-winの飲食店、取引業者、消費者というように飲食業界に携わる人々すべてを結ぶ、三角関係を根付かせたいそうだ。直線ではいつまでたっても交わることはなく、互いに利害がぶつかり合うばかりで、その場しのぎになる、目先の利益は出ても、次世代やその次の世代といった長い目で見ると損しか生まれない。例えば、消費者が求めるものは永遠に「安さ」であり、飲食店と消費者の間で納得のいく値段が付けられたとする。しかし、実際はそれ以外にもその取引にかかわる企業がいる。そこで仲介業者は損をするというわけだ。それを是正するため、そこにかかわる業者が共生できる環境づくり、そういう関係を時間をかけて築きあげていきたいという。

― 覚悟 ―

小林さんはさらにこう言う。「壁にあたった時に逃げてしまうのは『生き方』を決めていないからだ。覚悟がないからだ。己を知り、生き方を知ることでやっとスタートに立てる。生きるということは壁にぶつかること、辛い階段を上るということだ。自分の好きなことだけをやるというのはそもそもナンセンスであり、だから続かないのだ。どうやったらどう成功するのかなどばかり探る知識先行型はやめる。知識ではなく知恵。知恵とは経験から得られるものであって、経験とは知識を使って行動し、覚悟をしてぶつかり、痛い思いして身につけるものだ。だから覚悟をしていない人にはそれがとても難しく、覚悟をしている人はそれほど難しくないことなんだ。結果が出るか出ないかではなく、まず行動する。自分が決めた生き方は絶対に間違っていないし、否定されるものでもない。」

― 編集者の一言 ―

インタビューの中で小林さんには「豪快」という印象を持った。小林さんの放つ言葉一つ一つにはとても説得力があり、迫力があった。それは確固とした信念があるからだと思う。小林さんはあくまで自分ではなく、「組織」、「チーム」をとても大切にしている。長期的な視点で物事をとらえている。だからこそ成長し続けられる企業なのだと思う。見た目とは裏腹にとても気さくな方で、インタビュー中に緊張していた私もうまく質問をすることができた。

( 編集 インターン生 安保康平 )?
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